こんにちは!
信州の建設会社、新津組)代表の新津です。
自宅 兼 会社モデルハウスとして建築していた「佐久平パッシブハウス(認定申請予定)」。
2023年8月についに完成し、新生活をスタートしました。
住み始めて約1週間経ったので、さっそく今のところの感想をレポートしたいと思います。
「世界最先端のエコ建築」「究極のエコハウス」とも評されるパッシブハウス。
実際のリアルな住み心地は…!?
ぜひ最後までお読みください!
やっぱり快適!
感想をひとことで言うなら「快適」の一語です。
今年の猛暑のなかにあっても、家全体がほぼ一定の温度・湿度に保たれていました。
(上の画像はSwitchBot温湿度計&Androidアプリ絶対湿度計で出力したもの)
特に良いと思ったのは、湿度が低いこと。(相対湿度で45~50%、絶対湿度で10g/㎥)
空気が軽い感覚がある。裸足で歩いても床がペタペタしない。布団がいつもサラリとしている。
浴室の壁や床の水滴が、ほっておけば自然になくなる。洗濯物の部屋干しがすぐ乾く。
高断熱住宅の恩恵として挙げられるものではありますが、自分自身で体感すると驚きです。
室内が静かなのも良いですね。
雨音や風の音、車の交通音や周囲の草刈り機の音などもほとんど聞こえてきません。
静かな分、話し声の反響や機械設備の動作音が気になるかも?とも心配しましたが、それも気になりませんでした。
空調システムの調整には慣れが必要
自宅には換気空調一体型システムのZehnder Comfohome(ゼンダーコンフォホーム)が入っています。
目標の温度・湿度を設定するだけで、家全体の環境がその数値に変化していきます。
ただ、高性能な分、設定項目も多岐に渡るため、正直なところまだ全く使いこなせていません…。
機械の作動音ですが、風量設定によってはREC(循環)ダクトから大きめの風切音がします。
各部屋のSA(給気)・RA(換気)ダクトの音は全く感じません。
冷房が動いている時には、SAから冷気が流れてくるのがかすかに感じ取れました。
上でも書いたように、常に低湿度の状態であるため、温度設定も今まで住んでいた家とは変える必要がありそうです。
日中に活動している時と、夜に寝る時でも最適な温度・湿度が違います。(更に言うと家族それぞれでも違う)
どの設定が一番良いポイントなのかは、住みながら探っていくしかないかなと思っています。
太陽光発電&電気自動車の自宅充電がとても便利
ガレージには電気自動車(EV)用の普通充電コンセントを取り付けました。
晴れた日中であれば太陽光発電で作った電気で無料充電することができます。
最大で9.5kW発電でき、EV充電はそのうち3.0kWを使っての充電になります。
乗っている軽自動車EVの日産サクラは電池容量20.0kW。
9時~15時に充電ケーブルを繋いでおければMAX充電になる計算ですね。
他に自宅で使う車は、長距離移動&大荷物運搬用のミニバンもあります。
軽EVだけを常に乗り回す訳ではないので、日中充電の時間は十分に取れそうです。
お盆休みの1週間を過ごした感覚では、晴れが数日に1度程度でも問題なく運用できそう。
長野県はただでさえガソリン価格が高く、このところは更に高騰が続いています。
近距離の車移動をタダで行うことができるのは心理的にかなりの安心感があります!
EVを蓄電池として使えるようになるV2Hシステムは、秋頃設置予定。
それが完成すればより便利になりそうです。
太陽熱温水器でお湯使い放題
高効率の真空管式太陽熱温水器を屋根に設置して、お湯を沸かしています。
300リットルの貯湯タンクの温度設定は68℃で、晴れた日中であれば簡単にこの温度に達します。
それだけの湯量があれば4人家族の生活で実質的にお湯が使い放題です。
お風呂も便利なのですが、それ以上に感動したのが洗濯時。
40℃のお湯で洗濯とすすぎを行うことで、汚れが取れやすく洗濯・乾燥時間も短く済みます。
(Panasonicのドラム式洗濯乾燥機は、機械がお湯の温度を感知して所要時間を調整してくれる)
ドラムいっぱいに入れて洗濯~乾燥まで1時間半から2時間くらいでしょうか。
室内が低湿度状態であることも助けになっているのか、乾燥がコインランドリーと同様のふわふわ感に仕上がります!
諸事情でガス乾燥機(乾太くん)の導入は見送ったため、これは嬉しい誤算です。
洗濯機が最新になったこともあるでしょうが、今までの生活では4時間掛けての洗濯~乾燥で洗濯物に湿り気が残ることも…。
子育て世帯としては洗濯がキレイでスピーディなのは満足感が大きいです!
北向きの窓が想像以上に良い
省エネ計算的には不利なことしかない北側の窓。
ところが、実際に住んでみると想像以上にありがたいことが分かりました。
洗面室の北窓からは自然光が入るため、日中は照明が不要。
お化粧用のハリウッドミラーも特注しましたが、妻はそれを使わずとも十分な明るさがあるようです。
朝の身支度で青空が見えたり、2階窓から浅間山の姿が望めたり。
生活のそこかしこで、数値では表せない豊かさのようなものが感じられます。
この感覚が冬になってどう変化するかは分かりませんが、現時点では北側窓は付けておいて良かったと感じます。
おわりに
以上、現時点での速報的なレポートでした。
1ヶ月・半年・1年と経てば電気・ガス使用量などの実測データも溜まっていきますし、季節によって私の感じ方も変化してくると思います。
今後も定期的にパッシブハウスの住み心地をお知らせしたいと思います。
記事の最後には建物のスペックを記載しておきますので何かの参考になれば。
ではまた!
新津
参考:建物スペック
建築地:長野県佐久市(省エネ区分3地域 標高700m)
構造:木造在来2階建 許容応力度計算による耐震等級2
延床面積:55坪(181.6㎡)
パッシブハウス基準値:暖房需要9.80 冷房需要16.12 気密性能0.17回/h
外皮性能:UA値0.21(計算値0.205) C値:0.1(測定値0.055)Q値1.06
太陽光発電:パネル12.0kW パワーコンディショナー9.9kW
(母屋パネル7.2kW PCS5.5kW & ガレージパネル4.8kW PCS4.4kW)
換気・空調:Zehnder Comfohome(ゼンダーコンフォホーム)CHM200
給湯:太陽熱集熱器・ペレットボイラー・ガス給湯器(エコジョーズ)
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